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   西田 亙の本:GNU 開発ツール -- hello.c から a.out が誕生するまで --

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2003-12-01 (Mon)

[Writing] Linux から目覚めるぼくらのゲームボーイ! 本日発売

一応本日が発売日なのかしらん?どうも四国の本屋さんには並びそうにもないので(涙)、田舎で一人ぽつねんと取り残された感じ・・。これが東京在住であれば、都内の書店巡りでもしているのだろうか。

先日、渡辺編集長より見本誌を送って頂いたのだけれど、この本が全国の本屋さんで並ぶとは未だに半信半疑。実感が湧かんなぁ。

などと、感傷に浸っている場合ではないのである。ともかく、急ぐべきは GCC プログラミング工房の書籍化。お尻に火がついたどころか、半焼状態?!

[Hard] Reconfigurable computer c-one

Replica I 関連のドキュメントが全く役に立たないので、例によって自力で必要な資料を検索する。Apple I Operation Manual は、Replica I ユーザーズマニュアルでも紹介されている "Apple I Owners Club" からダウンロードが可能。

しかし、Apple 純正の Operation Manual 自体も、Woz monitor の逆アセンブルリスト以外は、あまり役には立たない。全体として、非常に稚拙なマニュアルである。Wozniak, Jobs の両氏は、当時きちんとした writing のトレーニングを受けていなかったようだ。

それに比べて、Steven Weyhrich 氏による "The Apple I" は素晴らしい。何より、私が知りたかった Apple I のメモリーマップが記載されており、助かった。このメモリーマップによると、Apple I の I/O ポートは当時4つしか存在しなかったことが分かる。キーボードおよびディスプレイにふたつずつ、あっけないほどシンプル。キー入力は 0xD010 番地の読み込み、ディスプレイ出力は 0xD012 番地への書き込み、これだけ。もちろんステータスチェックなどはあるが、昔懐かしのドットインパクトプリンター制御と何ら変わらない。

面白味のないハードやなぁ・・というのが、素直な感想。ドキュメントもお粗末であるし、Apple I 信者以外には到底お勧めできない。6502 は Apple 社以外にも、Commodore, Atari, Sinclair, Acorn, 任天堂などが製品に採用しており、こちらの方が面白そうである。

中でも、Commodore 64 互換機能を FPGA で実現した "Reconfigurable compuer c-one" は、65816 CPU (6502 の 24ビット強化版)を搭載し、ATX ボードマザーで FD, IDE までサポートして、お値段はなんと 269 EUR である。そのスペックを見れば、8ビットマシンは C-One で決まりでしょう(ただし、開発ボードが出荷された段階であり、一般向けの発売はまだの模様)。

私が C-One に着目した理由はもうひとつある。それは、SOURCE FORGE 上で、Boot ROM (C-One Boot) の開発が行われている点。同ページを見る限り、かなり「楽しそう」である。特に、おじさんを喜ばせたのが同 CVS 中に存在する C1 simulator ソースツリー。C1 のブート環境をデバッグするために、なんとシミュレーターが提供されているのである!

中でも、お目当てはこのツリー中に存在する、6502 emulator のコンパクトなソース達である。きれいにモジュール化された大変センスの良いソースなので、6502 を学びたい人達は、このリストを一読されると良いだろう。

このソースを拝借すれば、Apple I シミュレーターも、簡単に出来上がりそうよねぇ・・。この忙しい時期に誘惑が多いのは、困ったものである。